中世音楽・古楽レッスンの始め方:無料講座から個人レッスンまで
- A R
- 6月26日
- 読了時間: 6分
中世音楽や古楽に興味を持ったとき、まず気になるのは「どこで学べるのか」「どのくらい費用がかかるのか」ということかもしれません。
ピアノや声楽、ヴァイオリンのように、街の音楽教室で気軽に先生を探せる分野と違って、中世音楽や特殊な古楽のレッスンは、受けられる場所がとても限られています。
とくに日本では、中世の記譜法、古い言語、当時の演奏習慣、古楽器、即興的な実践までをまとめて学べる場所は、まだ多くありません。
でも、だからといって、最初から高額な専門レッスンを受けなければ始められない、というわけではありません!
中世音楽や古楽の世界には、無料で触れられる入口もあるんですよ♪
大切なのは、自分が今どの段階にいて、何を知りたいのかを少しずつ確かめながら、学び方を選んでいくことです。
この記事では、そのコツと、さらに一歩深めたいと思ったときにどうしたら良いか、ヒントをお伝えします。

中世音楽・古楽は無料でも勉強を始められる
デジタル化が進む昨今、古い音楽を記した楽譜、いわゆる音楽写本は、なんとデジタル化され、オンラインで無料閲覧できるようになっています!
図書館のサイトの使い方を知っていて、少しだけ英語ができる、あるいは、AIなどの力を借りてページを翻訳しながらでも探すことができる人は、ヨーロッパの図書館や研究機関が公開している資料を通じて、実際の写本や古い楽譜に自由に触れることができます。
このサイトでも、無料ビデオ講座として、中世音楽や古楽に関する動画を公開しています。
まずは動画を見ながら、どんな音楽なのか、どんな時代背景があるのか、どのような楽譜や考え方が使われていたのかを知ることができます。
最初の一歩としては、お金をかけずに、公開されているものを上手に使って「自分はこの世界のどこに惹かれているのか」を探してみるのがおすすめです。
たとえば、古い写本そのものに興味がある人もいれば、グレゴリオ聖歌や単旋律の歌に惹かれる人もいます。あるいは、トルバドゥールや中世フランス語の歌、ヴィエールやハープなどの古楽器、ポリフォニー、即興演奏に興味を持つ人もいるでしょう。
同じ「中世音楽」といっても、入口は一つではありません。
日本語で読める資料は少ないけれど、学びの入口はある
中世音楽や古楽について、日本語で読める専門的な書籍は、残念ながらそれほど多くありません。西洋音楽史の入門書の中で少し触れられることはあっても、実際の演奏技法や記譜法、当時の音楽語法まで詳しく学べる資料は限られています。
一方で、専門家や愛好家の中には、同人誌や自主制作の冊子、ウェブ記事、講座資料などを通じて、貴重な情報を発信している方もいます。こうした活動は、中世音楽や古楽を日本語で学びたい人にとって、とても大切な入口になっています。
まずは、書籍、動画、ウェブ資料、公開講座などを組み合わせて、少しずつ世界を広げていくとよいでしょう。
ただし、文字で読むことと、実際に音を出して学ぶことの間には、大きなギャップがあります。
文字で読むだけではわかりにくいこと
中世音楽や古楽の難しさは、「楽譜に書いてある通りに弾けばよい」「現代の感覚で歌えばよい」というものではないところにあります。
現代の五線譜とは違う記譜法、曖昧に見えるリズム、当時の言語の発音、旋律の運び方、装飾、即興、声や楽器の使い方。こうした要素は、文字で説明を読んだだけでは、なかなか実感しにくいものです。
たとえば、同じ旋律を読んでいても、現代的な感覚で整えると、表面上はそれらしく聞こえるかもしれません。しかし、当時の音楽語法や演奏習慣を踏まえると、音の動き方、言葉の置き方、響きの作り方がまったく違ってくることがあります。
古楽では、「正解の楽譜」がすべてを教えてくれるわけではありません。
むしろ、資料を読み、時代背景を理解し、音として試しながら、自分で判断していく力が必要になります。
とくに即興演奏や装飾、旋律への手の加え方などは、理論を理解したうえで、自分の身体と耳で試していくことが大切です。
つまり、ただ表面上それらしく整えるのではなく、音楽がどのように成り立っているのか、そのプロセスまで理解して、自分で紡げるようになること。そこに、中世音楽や古楽を学ぶ本当の面白さがあります。

個人レッスンで学ぶメリット
個人レッスンは、特殊な研究や演奏経験を持つ講師から、自分の目的に合わせて直接学べる方法です。
費用は、無料動画や書籍に比べれば当然かかります。
専門的な内容を、講師の時間をしっかり使って学ぶものだからです。
その代わり、自分がどこでつまずいているのか、どの資料を読むべきか、どのように音を出せばよいのかを、具体的に見てもらうことができます。
たとえば、
中世記譜法を読めるようになりたい
フランス語や古い言語の歌を自然に歌いたい
グレゴリオ聖歌や単旋律の歌を学びたい
古楽器や声で中世の音楽に取り組みたい
自分の研究や演奏に助言がほしい
具体的な曲を一緒に読み解いてほしい
このような目的がある場合には、個人レッスンがとても向いています。
オンラインでも、楽譜や写本を画面で共有しながら、かなりしっかりしたレッスンを行うことができます。遠方に住んでいても、専門的な内容を学べるのは、オンラインレッスンの大きな利点です。
グループレッスンは気軽な入口におすすめ
一方で、「中世音楽に興味はあるけれど、まだ何を学びたいのかはっきりわからない」という方には、オンライングループレッスンや入門講座もおすすめです。
グループレッスンでは、個人レッスンよりも気軽に参加しやすく、他の参加者の質問や関心から、自分では思いつかなかった視点に出会えることもあります。
中世音楽、古楽、写本、古い言語、声、楽器、歴史。どこに惹かれるのかは、人によって違います。まずは広く触れてみて、自分の興味の方向を探していくのも、とてもよい学び方です。
個人レッスンほど細かく自分専用に見てもらうことはできませんが、導入としてはとても適しています。
どの学び方を選べばいい?
中世音楽や古楽を学ぶ方法は、一つではありません。
まず雰囲気を知りたい方は、無料ビデオ講座やブログ記事から始めてみてください。
もう少し体系的に学びたい方は、オンライングループレッスンや入門講座が向いています。
具体的な曲、発音、記譜法、演奏技法について深く学びたい方には、個人レッスンがおすすめです。
大切なのは、最初から完璧に理解しようとしないことです。
中世音楽や古楽は、歴史の遠い場所にある音楽でありながら、実際に声に出し、楽器で鳴らし、写本を読み、言葉をたどることで、少しずつ現代の私たちの身体に近づいてきます。
その過程そのものが、とても豊かな学びです。
開講中のレッスン・講座について
中世音楽センターでは、中世古楽、フランス語ディクション、古い歌の演奏、記譜法、古楽の学び方に関するオンラインレッスンや講座を行っています。
個人レッスンでは、それぞれの目的や経験に合わせて、曲の読み解き、発音、演奏技法、資料の使い方などを一緒に学ぶことができます。
グループ講座では、中世音楽や古楽の世界に気軽に触れながら、少しずつ理解を深めていくことができます。
中世音楽や古楽に興味がある方、どこから始めればよいかわからない方も、ぜひ一度レッスンや講座のページをご覧ください。
古い写本の中に眠っている音を、現代の声と身体でもう一度たどってみませんか?









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